ダイヤモンドのオークションとは?

ダイヤモンドの取引が行われているのは、宝石店や買取店でだけではありません。

貴重なダイヤモンドが驚くほどの値段で落札されたのがときどきニュースになることがあるように、オークションにおいても取引が行われています。

オークションというと敷居が高く、遠い世界の話のように感じられるかもしれません。しかし、必ずしもニュースになるような高額のダイヤモンドでなくても、オークションに出品することは可能です。

この記事ではダイヤモンドのオークションについてご紹介していきます。

世界2大オークション

国内や国外には数多くのオークション会社が存在し、さまざまな品物のオークションが行われています。オークションではダイヤモンドのような宝飾品以外にも、美術品や骨董品、歴史的に価値のあるもの、有名人ゆかりの品、その他愛好家や蒐集家向けの品など、さまざまな品物が取り扱われています。

このようなオークション会社で世界的に有名なのは、サザビーズとクリスティーズの2社です。ともに1700年代にイギリス・ロンドンで設立されました。今ではどちらもアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、世界中でオークションを開催するほどの世界的なオークション会社になり、この分野においてしのぎを削るライバル同士となっています。

後にご紹介するとおり、ダイヤモンドや他の何かがオークションで高額で落札されたというニュースがあれば、この2社のうちのどちらかが開催したオークションであることがほとんどです。

サザビーズについて

サザビーズの概要

サザビーズ(Sotheby’s)は1744年、ジョン・スタンリー卿の価値ある蔵書を売却する目的で、サミュエル・ベイカーによってイギリス・ロンドンに設立されました。「サザビーズ」という名称は、サミュエル・ベイカーの甥であったジョン・サザビーに由来します。サザビーはベイカーの死後、会社の権限の半分を相続しました。

その後サザビーズは取扱う対象を広げたり同業他社を買収したりするなどして成長し、世界最大規模の国際的なオークション会社となりました。オークションはニューヨーク、ロンドン、パリなど世界各地の都市で開かれています。美術品全般のほか、宝飾品から不動産まで、幅広いジャンルの品々を取り扱っています。2018年度における総売上は64億ドルでした。

1983年にアメリカの富豪であるアルフレッド・トーブマンによって買収され、1988年にニューヨーク証券取引所に上場して株式公開会社となりました。しかし2019年、フランスの実業家でアートコレクターでもあるパトリック・ドライによって買収され、現在はふたたび株式非公開会社となっています。

サザビーズには、FacebookTwitterインスタグラムなどの公式SNSアカウントがあり、オークションに出品されている品々やその他の関連情報などを見ることができます。また、YouTubeのチャンネルもあります。

日本におけるサザビーズ

サザビーズのアジア地域でのオークションは香港で行われていますが、日本国内には東京オフィスがあります。2019年に帝国ホテル本館2階に出店しました。

この東京オフィスには専門知識を持ったスタッフが常駐しており、オークションへの出品や入札、品物の査定や売却などに関する様々な相談をすることができます。また、ジュエリー査定会やオークション下見会なども頻繁に開催されています。なお、オフィスを直接訪れる際は、事前の連絡が必要です。

サザビーズのオークション

サザビーズのウェブサイトにはジュエリーオークションについて説明された記事があります。

サザビーズのオークションにダイヤモンドを出品するには、まず査定してもらう必要があります。ジュエリー専門家が来日して査定会を開催しているタイミングで持ち込むか、画像と鑑定書のコピーなどを送付するなどして査定してもらいます。いずれにせよ、世界最高峰の技術を有する専門スタッフによる鑑定を受けられます。

傷やひび割れの有無などのコンディションはどうか、ブランドジュエリーかどうかなどを確認し、来歴や類似したダイヤモンドのオークション価格を参考に、査定を行います。最近ではブルーやピンクのカラーダイヤモンドが非常に人気があるようです。ルビー、サファイア、エメラルドなども高額落札となることが多いので、ダイヤモンドと併せての出品をすすめています。

これ以降は当該記事ではなく一般的なオークションの流れですが、査定の結果として出品物の落札予想価格(エスティメート)が提示されます。エスティメートに納得できたら出品が決定します。

このとき、最低売却価格(リザーブ)を設定することができます。入札の最高額がリザーブとして設定した金額以下だった場合は入札不成立になりますので、安値での落札を防ぐ意味合いがあります。リザーブは出品者とオークション会社以外には明かされません。

オークションにかかる費用や手数料は、オークションの実施会社や開催場所、そして出品する品物の種類などによります。オークション会社への手数料には、カタログ掲載料や落札成立した場合の手数料などがあります。費用としては、出品物をオークション開催地へ輸送するのにかかる費用や保険料などがあります。

オークション会社から出品者に後日支払われるのは、落札価格からオークション会社への手数料を差し引いた金額となります。

ちなみに、もしオークションに入札したい場合は、まずサザビーズのアカウントを取得する必要があります。その後は、オークション会場に直接出向いて入札するほか、電話やFAXやインターネットを用いて入札することができます。

クリスティーズについて

クリスティーズの概要

クリスティーズ(Christie’s)は1766年、美術商であったジェームズ・クリスティーによって、イギリス・ロンドンで設立されました。フランス革命後にパリにかわってロンドンが国際的な美術品取引の中心地となったこともあり、オークション会社として順調に成長していきました。

クリスティーズは何年にもわたってサザビーズを上回る市場占有率を保持しつづけており、2018年度の総売上は70億ドル(約7630億円)でサザビーズの64億ドル(約6976億円)を上回りました。

クリスティーズは1978年に「クリスティーズ・エデュケーション」を設立し、美術史および美術市場などに関する教科コースを提供しています。2017年10月からは、オンラインコースも始まりました。

さらにサザビーズと同様に、FacebookTwitterインスタグラムの公式アカウントがあり、YouTubeと併せて積極的な情報発信を行っています。

日本におけるクリスティーズ

クリスティーズも東京にオフィスがあります。場所は明治生命館の4階です。

査定のほか、相続、保険、一般的な資産算定、売却などに関する相談を受け付けています。オフィスに直接赴く場合は、事前にアポイントメントを取っておく必要があります。

クリスティーズのオークション

クリスティーズのオークションに出品する際の流れは、出品方法のご案内に詳しく記載されています。

サザビーズなどの他のオークション会社での出品のときとほぼ同様に、査定を経て、出品決定、輸送、オークション開催、落札代金の支払い、の流れになります。

オークションで高額落札されたダイヤモンド

ここでいくつか、オークションで日本円換算すると数十億円にもなる高額で落札されたダイヤモンドを紹介します。

2015年11月、スイス・ジュネーブでのサザビーズのオークションで12.03ctのブルーダイヤモンド(通称「ブルームーン」)が4,860万ドルで落札されました。その前日には、スイス・ジュネーブでのクリスティーズのオークションで16.08ctのピンクダイヤモンドが2,850万ドルで落札されました。ともに香港の富豪が落札し、7歳の娘へのプレゼントになったそうです。

2016年5月、スイス・ジュネーブでのクリスティーズオークションに出品された14.62ctのブルーダイヤモンド(通称「オッペンハイマー・ブルー」)が、5,750万ドルで落札されました。ブルーダイヤモンドはその希少性もあって世界中の資産家やセレブたちの注目の的となっており、今後の落札価格の一段の高騰も予想されています。

2017年4月、香港で行われたサザビーズのオークションで、59.60ctのピンクダイヤモンド(通称「ピンク・スター」)が7120万ドルで落札されました。香港のコングロマリットである周大福グループで宝飾品販売を行う周大福珠宝集団が、オークション開始わずか5分で落札したそうです。

2018年11月、スイス・ジュネーブで開かれたクリスティーズのオークションで、18.96ctのピンクダイヤモンド(通称「ピンク・レガシー」)が、5,037.5万ドルで落札されました。落札したのは、世界的な宝飾ブランドのハリー・ウィンストン社だと言われています。

2019年4月、香港で開かれたサザビーズのオークションで、88.22ctのオーバルダイヤモンドが、1億800万香港ドルで落札されました。カラーDでFLという最高級のダイヤモンドは、3人のアジア人によって予想落札価格を大きく上回る競り合いとなりましたが、最終的に日本人が落札しました。

ご覧のとおり、このくらい高額なダイヤモンドになりますと、ほぼサザビーズとクリスティーズの独壇場です。

オークションに出品されるのは必ずしもこのような高額なダイヤモンドばかりではありませんが、格式の高いオークションですと、やはりそれ相応の価値のあるダイヤモンドであることが求められるでしょう。

ネットオークションについて

インターネットを利用したオークションを行っているサイトとしては、海外ではアメリカのeBay(イーベイ)、国内ではヤフオク!(旧名称はYahoo!オークション)が有名です。

一般的なネットオークションへの出品の流れは、以下のとおりです。
・ユーザー登録
・出品物情報の入力(写真(画像)、説明文章など)
・オークション情報の設定(開始価格や即決価格、入札期間など)
・出品、オークション開始

ヤフオク!に出品されたダイヤモンドの直近120日間での平均落札価格は4,000円ほどであり、比較的手ごろな価格での落札が多くなっています。高額な落札もないわけではありませんが、件数は少なめです。

ヤフオク!に出品した商品が落札されたときにかかる「落札システム利用料」は、Yahoo!プレミアム会員では8.8%(税込)、Yahoo!プレミアム会員登録でなければ10%(税込)です。このほかに梱包材料費や配送料などがかかります。

ネットオークションでは予想外の高値で落札される可能性がある反面、いろいろな手間がかかったり予想外のトラブル対応のリスクがあったり、いつ現金化できるかわからなかったりする面もあります。

そのため、ダイヤモンドを現金化したい場合には、ネットオークションよりは買取店の方が手軽で確実だといえそうです。

https://kikinzoku.kaitoru.jp/diamond/

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